みかずきのいえ

 
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ひとりごと

東日本大震災から9年…というとまだほんのこないだの事なのだなぁと感じます。
私が東京に来た頃はもう随分と落ち着いた気がしていたけれど、冷静に考えるとまだまだ復興もままならない時だったのだなぁと思う

社内は東北の人が非常に多く、なれど腹を割って話せるような知り合いは1人もおらず、
対面的な会話でなんだかとんでもない目にあったといった話は聞いていた

東京で営業をしていた頃、とても仲良くなった東北沿岸部お住いの方と話をしていた時、
津波で家族全員失ってしまい1人だけ生き残ったという話を聞いて胸を痛めたものです。
被災者本人から話を聞いたのは初めてだったので、西日本出身者としては衝撃的でなんとこたえていいのかわからなかったし、
わからない場合はなんともこたえずありのまま戸惑う事もまた答えとして相応しいと思いました。

この方はとりわけ被害が大きく、番組が組まれた事、取り組んでいる事、いろいろ詰め込んだ手焼きのDVDがあるから
西日本出身であるならとくに是非、みて欲しいとの事で1枚の手作りDVDが送られて来た

けれども
私はそれを開けて見ることができなかった

あまり悲しいことへの耐性は強くなく、
知らないことを全て知るほど度胸もなく、
全てを知り尽くす事が正しいともおもっていない

その方のつらさや乗り越えて来たものがあまりにも大きいはずと思うととくに、
そのDVDを見るほど私の心は整っておらず、心は広くもなく、度胸もなく、体力もないと思った

そしてあろう事か、本当に悪気はないのだけれど
心の準備ができていざ、見ようと思った時には

私はそのソフトをなくしてしまっていた


本当に身もふたもないだらしのない事を書いているけれど、私の大事な人はこうしてピンポイントで離れていくものだと思う

こういう大切なものをなくしてしまう
このDVDもなくしてしまった事をここに初めてですが、告白します


なくしてしまっている事は本人へは伝えていない
見ていないことも伝えていない
したがって、感想もいっていない、
あるのは罪悪感とやはり今の私でも見る事はできなかっただろうという想い

申し訳なく思っています

その人とは私が営業を離れたので、疎遠となりました
今でも震災の全貌を私は受け止める事が出来ないだろうなと思う。だから極力テレビもみない。

慣れてないところからの発信はやはり受け止められないのだけれど、自分が能動的に調べる事・また心を許している人の口から話してもらえる事、

そういうのは積極的に取り入れ受け止めていきたいと心から思う

ただ今日については心の黙祷を。
そして過度になにかを控えるわけではなく、
普通に1日を過ごす

ただ、
その普通に過ごせる1日に感謝したいと思う
普通に過ごせる1日に感謝をする事を
思い出させてくれる日、かな。